モニターアームには様々な選択肢がありますが、一番良いのはエルゴトロン製です。4年ほど利用してきて、エルゴトロンのモニターアームがベストであると感じた3つの理由を紹介します。
我が家のモニターアーム環境
我が家には3台のモニターアームがあります。
2020年6月に在宅勤務のためにはじめてモニターアームを購入し、その良さに気づきました。あれから4年近く経ち、最終的にはトリプルディスプレイにするために合計3台のモニターアームを所有しています。
こちらの写真が4年間の試行錯誤の末にたどり着いた我が家の最新モニター環境です。
以前は勉強机に3台のポールを取り付けて座って仕事をしていましたが、腰痛のため、立って仕事をしたくなり卓上昇降デスクに戻しました。しかし、卓上昇降デスクには2本のポール(支柱)しか取り付けられません。その一方、トリプルモニターの環境に慣れてしまっていて、デュアルモニター環境に戻りたくなかったので、どうすればいいのかかなり悩みました。その結果、編み出したのが、現在の機器構成です。
下の図は、卓上昇降デスク、モニターアーム、モニターの配置を真上から見た平面図です。
幅70cm x 奥行40cmのデスクに、モニターアームの支柱2本を取り付け、3台のモニターを設置しています。モニターは 21.3インチが中央に1台、左右両脇には 23.8インチのものが1台づつあります。
こんな狭いデスクの上で、モニター3台を設置するなど、モニターアームなしでは到底実現できない構成です。
利用しているモニターアームは以下の3台です。
購入時期 | 製品名・型番 | 購入時の価格 |
2020年6月
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エルゴトロン LX デスク モニターアーム アルミニウム 45-241-026 | 12,582円 |
2021年8月
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HPシングルモニターアーム BT861AA (現在販売中止) |
10,781円
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2023年7月
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17,007円
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これら3つのモニターアームは、製品名は異なりますが、実はすべてエルゴトロンのモニターアーム、もしくはOEM製品です。かつてはパソコンメーカーのHPが、エルゴトロンのモニターアームをOEMで少し安く販売していましたが、現在は取り扱いがありません。かわりにAmazonがAmazonベーシックとしてエルゴトロンのモニターアームをOEM製品として提供しています。こちらも本家エルゴトロンの製品より価格が少し安くなっています。
昨今の物価高騰により、エルゴトロンのモニターアームも4年前に比べてだいぶ価格が高くなりました。
2024年2月時点のエルゴトロン LX デスク モニターアーム アルミニウム 45-241-026の最新価格は、税込18,245円となっています。
OEM製品のAmazonベーシック デスクマウント シングル-ディスプレイタイプ モニターアームでも16,300円です。
他社のモニターアームには、1万円以下のもっと安価なものもあります。しかし、そうした安価な製品は、いくつかの理由によって、買ったあとに後悔することになりかねません。
なぜモニターアームはエルゴトロン製(もしくはそのOEM製品)が最善なのか?その理由を4年間使ってきた経験から改めて解説します。
モニターアームはエルゴトロンがベスト:3つの理由
エルゴノミクスに配慮した快適なパソコン作業環境を整えるには、モニター本体の性能だけでなく、モニターを支える土台にも配慮することが必要です。
以下の一連の記事に書きましたが、モニター付属のスタンドではモニターの高さと距離をきめ細かく調整するのが難しい場合があります。そのようなときにモニターアームが役に立ちます。
間違いだらけのモニター選び(1)機能・価格の前に検討すべきポイントは?
間違いだらけのモニター選び(2) モニターの高さ調整は意外と難しい?
間違いだらけのモニター選び(3) モニターの適正視聴距離は?
モニターアームは、エルゴトロン以外のメーカーからも様々な商品が提供されています。
しかし、そうしたモニターアームを選ぶときに注意すべきポイントがあります。
具体的には、「アームの軸数と可動域」「関節部の駆動方式」「取付方法」です。詳細については以下の記事に詳しく説明があります。
参考記事)初めて買うならこれ一択!?最適なモニター環境を実現できるモニターアームのおすすめは?
こうした理由からエルゴトロンのモニターアームが最適という結論になったわけですが、実際に使ってきて、改めてすばらしいと思った点を3つほど挙げます。
ピタッと止まる
エルゴトロンのモニターアームの最大の特徴が関節部の駆動方式です。エルゴトロンでは Constant Forceテクノロジー(別名 コイルスプリング式)と呼ばれる特許技術を使っており、モニターを望んだ位置に、ピタッと(極論すればミリ単位で)止めることができます。これが他社のモニターアームでは真似できない特徴です。
参考記事)関節部の駆動方式
一方、可動性に優れた駆動方式として「ガススプリング式」もあります。一般的には「ガススプリング式」のモニターアームのほうがエルゴトロンより価格が安くなります。しかし、「ガススプリング式」は、年数が経過するとガス圧が下がり、モニター位置の固定性能が落ちることがあるため注意が必要です。
可動域が広い
エルゴトロンのモニターアームを使いやすいものにしているもう1つの特徴が可動範囲の広さです。
もっともよく利用されているLXシリーズのシングルモニターアームでは、2本のアーム、4つの関節部によって、前後・左右・上下へと自由自在にモニター位置を変えることができます。(出典:Amazon)
冒頭の我が家の機器構成図で紹介した、「70cm x 40cmの机の上に、モニター3台設置する」といった、付属のモニタースタンドを使っていたのではありえないような構成は、エルゴトロンのモニターアームの可動域の広さだからこそ成せる技なのです。
拡張性に優れている
ここで触れる「拡張性」とは2つあります。1つは、「モニターアームの腕を更に長くすること」、もう1つは、「1つのポール(支柱)に複数のモニターアームを接続すること」です。
エルゴトロンのLXモニターアームは、「LXエクステンション」と呼ばれる追加アームで、関節の数とアームの長さを更に拡張することができます。また、”ポールカラー”と呼ばれるアームを下支えする支柱リングを使えば、1つの支柱に複数のアームを取り付けることができます。
LXポール カラー
品番:97-844 |
LXエクステンション
型番:45-289-026 |
LXポールカラーとLXエクステンションの接続例 |
モニターアームを既に何台か持っている場合には、追加のLXエクステンションを購入したり、デュアルタイプのモニターアームを購入する必要はありません。他のモニターアームのポール(支柱)からアームだけ取り外して、別のポールに乗せて取り付けるだけで、1本のポールで2本のアームを運用できます。
LXデスクマウントアーム 取扱説明書 P.6 より |
1つのポールに2本のアームを取り付ける(我が家の例) |
私の場合には、使っていた卓上昇降デスクにモニターアームをクランプで取り付ける場所が2箇所しかないのが問題でした。
ここになんとか3台分のアームを取り付けたいと考えたときに、1つのポールに2本のアームが取り付けられないかと考えたのです。デュアルタイプのモニターアームを購入し直そうかと考えていたところ、製品マニュアルに アームを下支えするポールカラーが六角レンチで上下に移動できる記述を見つけました。
ポールカラーを下げて固定し直し、2本目のアームを上に乗せることで、1本のポール(支柱)に2本のモニターアームを取り付けることができました。
これで理想的な作業環境の完成です。