スマホ代を安くしようとして格安SIMに乗り換え、後悔する場合があります。期待していたほどの通信速度がでなかったり、必要なところで電波が入らなかったりする場合です。格安SIMに乗り換えても後悔しないための3つの方法を紹介します。
格安SIMの乗り換えが難しい、そのワケは?
「格安SIMの乗り換えは難しい」と感じている人は多いでしょう。
その理由は大きく2つあります。
1.「選ぶのが大変」
実際、たくさんの種類の格安SIMから選ぶのは難しいし、面倒です。
例えば 価格.comの「格安SIMカード」特集の中で、「音声通話SIM」だけに絞ってみても、実に236種類ものプランがあります。
大手キャリアのおまかせプランに慣れてしまっていると、SIMカードを選ぶときに必要となる様々な項目を比較・検討するのは大変面倒に感じます。
初期費用・月額料金・月間データ量・通信速度・通話料金・追加データ料金・通話オプション などなど・・・検討すべきことが山ほどあるのです。
毎月 千円、二千円追加で払えば、この煩わしさから開放されるのであれば そちらを選びたくなる気持ちもわからなくはありません。
2.「サービス品質が予測できない」
格安SIMへの乗り換えが難しいのは、実は「選ぶのが大変だから」だけではありません。
格安SIMに乗り換えたあとに、期待していたものと違うことに気づき、もとのキャリアのSIMに戻す人もいます。苦労して調べて比較・検討したはずなのに、どうしてそうなるのでしょうか?
その最大の理由は、
「格安SIMが自分に合っているかどうかは 実際に使ってみないとわからない」
からです。
特に「つながりやすさ」と「通信速度」については、同じ格安SIMを使っていても人によって向き・不向きが分かれます。
その理由は、「つながりやすさ」と「通信速度」の許容範囲に個人差があるからです。
例を挙げましょう。
同じ格安SIMを契約したAさんとBさんが、同じ電車で通勤していると仮定します。
Aさんは通勤中にスマホでニュースを読み、Bさんは通勤中に動画を視聴します。
この格安SIMは、この電車内で 通信速度が5Mbpsになります。
Aさんは、車内でネットの記事を閲覧しているだけなので 通信速度 5Mbpsでも問題ありません。
しかし、Bさんは車内でYouTubeを見たいので 10Mbps以上の通信速度がないと動画がカクカクしてストレスを感じます。
ニュースサイトの閲覧は 5Mbpsあれば十分 | YouTubeの視聴は 10Mbps以上ないとつらい |
この場合、この格安SIMは Aさんには向いていますが、Bさんには向いていません。
別の例を挙げましょう。
同じ格安SIMを契約したAさんとBさんが、同じ店でランチを取ると仮定します。
この店はビルの地下にあり、この格安SIMは昼の時間帯に電波がつながりにくくなります。
AさんはいつもQRコードで支払いをし、BさんはSUICAで支払いをしています。
この店では電波がつながらないため、AさんはQRコード決済ができません。BさんのSUICAはスマホに残高があるので格安SIMで通信ができなくてもFelica通信で支払いができました。
QRコード決済は電波が入らないと決済できない | SUICAのようなFelica決済は、Wi-Fi通信できなくても残高が足りていれば決済できる |
この場合、この格安SIMは Bさんには向いていますが、Aさんには向いていません。
このように格安SIMの場合には、サービスの品質にばらつきがあります。それは場所だけでなく時間帯も影響します。
「どこで通信速度に不満を感じるのかわからない」
「どこで電波が入りづらくなるのか予測できない」
この点が、
「格安SIMが自分に合っているかどうかは 実際に使ってみないとわからない」
理由です。
格安SIMで後悔しないための3つの方法
さて、「選ぶのが大変」というのは、調べる努力を怠らなければなんとかなりますが、2番目の「格安SIMが自分に合っているかどうかは 実際に使ってみないとわからない」というのは、事前に調べて対処できるものではありません。
そうなると、自分が良いと思った格安SIMを、思い切って試してみるしかありません。
でも、挑戦したときにかかった費用は無駄にしたくありません。
そうなると、万が一「選んだ格安SIMが自分には合わない」とわかったときの金銭的ダメージを抑える手段をとっておくのがよさそうです。
そこで、格安SIM選びで失敗したときの金銭的ダメージを減らす手段を3つ紹介します。
1.初期費用がかからないものを選ぶ
MVNO事業者の格安SIMに乗り換える場合、通常初期費用は有料です。
事務手数料として税込 3,300円が請求されます。格安SIMによっては、それとは別にSIMカード発行手数料として 433円かかるところもあります。
格安SIMに乗り換えたあとに、自分に不向きだとわかった場合、この初期費用が無駄になります。
そこで、初期費用がかからない格安SIMを選んでおけば、万が一解約することになった場合でも、無駄なお金は発生しません。
格安SIMの中で、初期費用が無料のものは以下の3つです。
格安SIM | 楽天モバイル | LINEMO | povo 2.0 |
通信回線 | 楽天(一部 au) | SoftBank | au |
初期費用 | 無料 | 無料 | 無料 |
格安SIMの初期費用については、以下に調べた記事があります。
参考記事)意外と見落としがちな格安SIMの初期費用|無料にする裏技は?
2.割引キャンペーンを活用する
さらにお試し期間中の月額費用も実質無料にする方法があります。
「楽天モバイル」と「LINEMO」は、月額費用実質無料キャンペーンを実施しています。
一定額を楽天ペイやPayPayのポイントで還元するものです。
これらのキャンペーンを利用すると、約半年の期間限定ですが スマホ代を実質無料にすることができます。
「楽天モバイル」と「LINEMO」では、適用条件やポイント還元の仕方が異なります。
詳細は以下の記事を参照ください。
参考記事)実質6ヶ月間以上無料の格安SIM|LINEMOと楽天モバイル どちらの値引きキャンペーンがおすすめ?
3.デュアルSIMで自分好みの格安SIMをつくる
さらに、上級者向けのワザとして、デュアルSIM機能を使って自分仕様の格安SIMの料金プランをつくる方法があります。
例えば、下記記事の例では、音声通話用のSIMにHISモバイルを選択し、データ通信用にはLINEMOを選んでいます。
HISモバイルは、初期費用はかかりますが、月額最低料金が290円、通話料金も 11円/30秒と他社の半額です。LINEMOは通話料金 22円/30秒のため、LINEMOでデータ通信だけ行い、HISモバイルで通話だけ行えば、
HISモバイル 290円 + LINEMO 990円 = 月額 1,280円 で、
通話料金が最安、3GBまで 月額 990円、しかも 約半年間 割引キャンペーンで実質月額無料の格安SIMをつくることができます。