データの保管場所には、DVD、ブルーレイ、HDD、SSD、クラウドストレージといろいろ選択肢があります。利用目的に応じたデジタルデータの最適な保管場所について考えてみました。
このデジタル時代、長く生きていればいるほど、いろいろなデジタルデータが溜まってきます。日々スマホに蓄積される写真、家族で撮ったビデオ、ダウンロードした動画、取引の記録などなど。
いつでも見たい写真のデータなどは、クラウドストレージに保管したいでしょう。
また、パソコンのディスク容量には限りがあります。利用頻度が低いデータは、どこか外部ストレージに移動していくことになります。
どういう用途のどんなデータをどこに保管するのが最適なのでしょうか?代表的な3種類について、我が家の改善策を紹介します。
1.HDD
2.SSD
3.クラウドストレージ
4.結論:どのデータをどこに置くのが最適?
1.HDD
いま我が家にある一番容量の大きい外付け記憶装置は、バッファローのHDDであるHD-LB2.0TU2 (2010年8月発売) 。容量2TBで購入したのは2014年1月、Amazonで8,980円でした。( 1GBあたり4.49円)
39×123×189mm 約1kgと手頃なのですが、規格がUSB2.0で、転送速度が最大480Mbpsしかありません。
また当時FAT32でフォーマットしてしまったため、1ファイルの最大容量は4GBまでです。現在のビデオなどの大容量データを扱うには、ちょっと不便です。
Macbook Airのディスク容量が256GBと最小構成なので、持ち運びでき、壊れにくい外付けポータブルストレージがほしいと次に購入したのが、同じくバッファローのSSDであるSSD-PG1.0U3-B/NL(2018年9月発売)。こちらは容量1TB、2021年3月にAmazonで 10,280円で購入しました。(1GBあたり10.28円)
75×11.5×117mm 約110g(ケーブル含まず)と超軽量。USB 3.2(Gen 1)/3.1(Gen 1)なので、5Gbpsまで対応しており、前述のHDDの10倍近いデータ転送速度です。
とりあえず、この2つで事足りているのですが、クラウドストレージ含めて、データ保管コストがここ数年でどのくらいまで下がっているのか、保管場所の最適化ができないか確認したいとおもい、調べてみました。
ミラーリングやNAS機能などがない、シンプルなHDDの場合、以前購入したものと近いものは、HD-LE2U3-BBになるのでしょうか?容量2TB、USB 3.2(Gen 1)対応で転送速度 5Gbps, 114×33×171mm, 900gで12,760円。
7年前に購入したものよりデータ容量単価はあがり(1GBあたり6.38円)、その代わり、転送速度10倍、保護機能強化といった感じです。
HDDは、モーター駆動の機械であるため、故障のリスクがつきものです。大容量だけど、最悪なくなってもよいデータの一時保管が適しています。家族の思い出の写真・ビデオなどは、万が一のときのために別の保管場所にコピーを残しておいたほうが良さそうです。
2.SSD
バッファローのサイトを見ると、最新機種は、USB 3.2(Gen 2)対応の1TBで26,400円(SSD-PH1.0U3)、USB 3.2(Gen 1)対応の1TBで24,000円(SSD-PGC1.0U3)。 USB 3.2(Gen 2) (=USB3.1と同義)は転送速度10Gbps、USB 3.2(Gen 1) (=USB3.0と同義)は転送速度5Gbps。
今年3月に購入したばかりのSSD-PG1.0U3-B/NLと比べ、データ転送速度が2倍になった代わりに価格も2倍、単位データ容量あたりの単価は 1GBあたり26.4円と倍以上になりました。ちょっと型落ち品でないと手が出ない価格です。
SSDは、いまだにデータ単価が高いため、手軽に持ち運びたい、けれどもクラウドに入れるのは大きすぎる重要データを保管する場所として使うのがよさそうです。
3.クラウドストレージ
Macユーザーの検討に値する大手サービスは、Apple/Google/Microsoftでしょう。
iCloudは、5GBまでは無料で使えますが、それ以上になると月額料金がかかります。(料金体系)
容量
|
月額料金
|
年額
|
1GB あたり年間費用
|
5 GB
|
無料
|
||
50 GB
|
¥130
|
¥1.560
|
31.2円
|
200 GB
|
¥400
|
¥4,800
|
24円
|
2 TB
|
¥1,300
|
¥15,600
|
7.8円
|
Google Oneは、iCloudと似たような料金体系
容量
|
月額料金
|
年額
|
1GB あたり年間費用
|
15 GB
|
無料
|
||
100 GB
|
¥250
|
¥2,500
|
25円
|
200 GB
|
¥380
|
¥3,800
|
19円
|
2 TB
|
¥1,300
|
¥13,000
|
6.5円
|
Microsoft OneDriveの場合は、Office製品が使えるMicrosoft 365 Personalに契約していると1TBが付属しています。(料金体系)
サービス名
|
容量
|
月額料金
|
年額
|
1GB あたり年間費用
|
その他
|
OneDrive Basic
|
5 GB
|
無料
|
|||
OneDrive Standalone 100GB
|
100 GB
|
¥224
|
¥2,688
|
26.8円
|
|
Microsoft 365 Personal
|
1 TB
|
¥1,284
|
¥12,984
|
12.9円
|
Office製品が5台まで同時利用可能
|
Microsoft 365 Personalは、7年前から契約していますが、クラウドストレージとしてはほとんど使っておらず、なんかもったいない気もします。しかし、それには理由があります。ファイルをOneDriveにコピーしても、すぐにはアップロードされず、何時間か時間をかけて裏で同期をとるので、すぐには他のPCからファイルにアクセスできません。(11GB, 30,000個のファイルのアップロードに21:00からはじめて○○まで同期がかかりました。)本来ならクラウドにコピーしたのであれば、すぐにどこからでもアクセスできるようにすべきです。同期していないのであれば、そのようにメッセージを出すべきです。iCloudやGoogle Driveはコピー完了したファイルにはすぐにアクセスできます。アクセスできないものには、コピー中とでます。Microsoftはこの点がいまひとつ使いづらいサービスのため、疎遠になっています。
結論:どのデータをどこに置くのが最適?
結論としては、一般的なデータ保管ポリシーとなりますが、重要なデータは、保管コストが高くても利便性がよい場所に、そうでないデータは、保管コストが安いところに、ということになります。我が家の場合には、以下のようになりました。
データの性質
|
保管場所
|
保管コスト・購入費
|
転送速度
|
アクセス頻度が高く、どこからでもアクセスしたいデータ
|
iCloud (5 GB) もしくは
Google Drive (15GB)
|
¥0
|
|
たまに自宅で利用するデータ 外出時に持ち出したい大容量データ |
ポータブルSSDストレージ 1TB
|
¥10,280
|
5Gbps (USB3.0)
|
めったに取り出さないが保管しておきたいデータ
|
HDD 2TB
|
¥8,980
|
480Mbps (USB 2.0)
|
HDDだけは転送速度が遅いので、どこかで USB3.0 (5Gbps)のドライブを安価に購入して、データ移行したいと思っています。
ちなみにその他のデータ保管方法として、記録メディアというものがあります。DVDディスクは1枚4.7GBまでが限界ですが, Blu-rayディスクは進化を続けていて、現在では1層25GB、2層50GB、3層100GB、4層128GBの製品が発売されているそうです。
ただ、個人的にはこれ以上物理的なものは増やしたくないので、記録メディアをデータの保管場所として使うことはなさそうです。