J:COM MOBILEでテザリングができないときの対処法|格安SIMのAPN設定には要注意

格安SIMのトラブル対応 後悔しない格安SIM

8月から格安SIMをJ:COM MOBILEに切り替えましたが、データ通信ができても、テザリングができないことに気づきました。問題点の調べ方と対処法について説明します。

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J:COM MOBILEに変えた理由

2台目のサブスマホ “OPPO Reno7″で、LINEMOのスマホプラン(20GB)を使っていましたが、J:COM MOBILEのデータ盛 5GB (税込 1,628円)に変更しました。J:COM MOBILEに変えたのは以下の理由からです。

  • メインのスマホ(iPhone 15 Pro)の格安SIMのをLINEMOベストプランに変えたことから、SoftBank回線以外の格安SIMが必要になった
  • Docomo回線は回線品質の問題から使いたくなかったので、消去法でau回線が必要となった
  • データ容量を毎月5GB前後しか使っていなかったので 5GBの格安SIMが欲しかった
  • au回線をもつ格安SIMで、回線品質がよく、毎月5GBの料金プランが安いものの1つが J:COM MOBILEだった。
  • 過去にいろいろと格安SIMを試したが、 J:COM MOBILEは未経験だった。(参考記事:本当に使える格安SIMはどれ?人気・注目の9社を実際に使ってみた結果は?

J:COM MOBILEの実際の通信速度ですが、夕方の時間帯で、下り 87.7 Mbpsでています。格安SIMの通信速度としては上出来といえるでしょう。

J:COM MOBILEのスピードテスト

データ通信はできるのにテザリングができない

さて、今月はじめから、J:COM MOBILEを使い始めたわけですが、外出したときに、テザリングで 購入したばかりの iPad Airを接続したくなりました。OPPO Reno7でテザリングをするには、「接続と共有」から「パーソナルホットスポット」をONにします。

しかし、これまでと同様に、OPPO Reno7に接続しようとすると Wi-Fi設定画面で以下のように「インターネット未接続」という表示になり、テザリングができません。手持ちのMacBook Airや iPhoneなど、これまでLINEMOでテザリングができていた機器を繋ごうとしても、やはり同じエラーがでてしまいます。

JCOM MOBILEのテザリングエラー

試しに、新たに入手し、メインのiPhone 15 Proで利用しているLINEMOのSIMカードを OPPO Reno7に挿して テザリングを行ったところ、これまで通り、問題なくデータ通信ができました。

したがって、スマホ端末 OPPO Reno7に問題があるのではなく、J:COM MOBILEのSIMカードか、その設定に原因がありそうです。

周波数帯の問題か?

SIMカードやスマホをかえたときに、キャリア回線が利用する周波数帯をスマホの端末がサポートしていないと通信ができなくなります。

はじめは、OPPO Reno7の周波数帯域が、au回線を利用しているJ:COM MOBILEの周波数帯をサポートしていないのではないかと疑いました。というのも、J:COM MOBILEが提供している「動作確認端末チェッカー」に「OPPO Reno7」がリストされていなかったからです。

J:COMの動作確認端末チェッカー

しかし、「OPPO Reno7」とほぼ同じスペックの「OPPO Reno9 A」については、動作確認済みで、テザリングもできることになっています。

OPPO Reno9 の動作確認

「OPPO Reno7」のスペックも 「OPPO Reno9 A」のスペックも、ネットワークの周波数帯域については、以下のように全く同じです。

OPPOのネットワーク周波数帯域

OPPO Reno9で、テザリングができるのであれば、OPPO Reno7でテザリングができないはずはありません。そう考えると、APNの設定に問題がある可能性があります。

原因はAPNの追加設定

さて、J:COM MOBILEのサイトで、Android端末でのAPN設定を改めて確認します。

J:COM MOBILEのAPN設定(Android)

「名前」「APN」「ユーザー名」「パスワード」「認証タイプ」のいずれも、正しく設定されています。

J:COMサポートのページを下にスクロールしていくと、以下のような記述「APN設定を行ってもデータ通信が行えない場合・・・」を見つけました。

J:COM APN追加設定
  • 「MVNOの種類」を[SPN]に変更
  • 「MVNO値」を[KDDI]と入力

この記述通りに設定してみます。

実際には、「MVNOの種類」を[SPN]に変更すると、「MVNO値」には自動的に[KDDI]が入ります。

OPPO Reno7でのAPNの追加設定

なんと! この設定変更だけで、あっさりとテザリングができるようになりました。テザリングができなかった原因は、どうやら APNの設定項目が不足していたためのようです。

ちなみに ChatGPTによると、「MVNOの種類」と「MVNO値」については以下のように説明されています。

APN設定において、「MVNOの種類」と「MVNO値」は、特定のモバイルネットワークに正しく接続するために必要な情報を設定します。

  • MVNOの種類: これはモバイルネットワーク事業者(MVNO)のタイプを指定します。一般的な選択肢としては、「SPN」「GID」「IMSI」などがあります。これにより、SIMカードがどのように認識されるかが決まります。
  • MVNO値: これは、「MVNOの種類」で選択した設定に対応する具体的な値を入力します。例えば、「MVNOの種類」として「SPN」を選択した場合、「MVNO値」には特定のサービスプロバイダ名が入力されます。正しい値を入力することで、正しいAPN(アクセスポイント名)を使用し、ネットワーク接続が可能になります。

どうやらこの2つの値は、通常のデータ通信には必要ありませんが、テザリングを行うときに必要なもののようです。