数あるパソコンメーカーの中でもHPのノートパソコンは、費用対スペックが高いことで知られています。しかし、いくつもある機種からどれがいいのか選ぶのはなかなか大変です。初心者向けにおすすめのHPノートパソコンの選び方を解説します。
費用対スペック抜群のHPのノートパソコン
価格.comの人気売れ筋ランキングでも常に上位に位置しているHPのノートパソコン。
人気の理由は、他社のノートパソコンに比べて費用対スペックがよいからと思われます。
私も過去何度か購入したことがありますが、会社で支給されたLenovoやDellのノートパソコンに比べて、利用中の不具合がなく、デザインも使い勝手も良かった記憶があります。
もちろん、デザインや使い勝手だけを考えると、MacBook Airを買いたい人もいるとおもいます。
しかし、予算的に難しい場合もあることでしょう。
なんといっても最新のMacBook Air M2は、定価で164,800円もします。
ちなみに、新学期の時期は、MacBookがAmazonでタイムセールで格安になることがありますので要注意です。(下記は 2023/3/19現在)
この記事では、MacBook Air M2より安く、性能がある程度期待できるHPノートパソコンの選び方を解説します。
HPノートパソコンの選び方
さて、実際にHPのノートパソコンを選ぼうとおもったときに、最初に戸惑うのは機種の多さです。
例えば、価格.comなどから良さそうと思った機種を1つ選びます。人気順位2位のHP 14s-fqを選んでみます。
次のように7つの機種が表示されます。(パソコンで閲覧した場合。スマホでは縦に並べて表示されます)
さて、ここで初心者が戸惑うのは、一番安い機種を選んでも大丈夫なのか?それぞれ何が違うのか?という点でしょう。
こちらの記事でも書きましたが、最初に見るべきポイントはCPUの性能です。
初心者でも簡単!3+3+3の要素で決める 大学生におすすめのWindowsノートパソコンの選び方
HP 14s-fqシリーズでは、異なる3つCPUが使用されています。それぞれのCPU性能を比較してみましょう。
CPU種類 | CPU Mark値 |
AMD 3020e | 2,446 |
AMD Ryzen 3 5300U | 9,933 |
AMD Ryzen 5 5625U | 15,019 |
OSが異なるので単純比較はできませんが、一つの目安としてMacBook Air M2に使われているCPUと比較し、同等の性能のものを選ぶ方法があります。CPU Mark値は、CPUbenchmarkを使っています。
CPU種類 | CPU Mark値 |
Apple M2 8 Core 3500 MHz | 15,330 |
MacBook Air M2のCPU Mark値が 15,330ですので、Windowsのノートパソコンを選ぶのであれば、15,000程度のCPU Mark値をもつ、AMD Ryzen 5 5625Uを採用した機種を選ぶとよいでしょう。
AMD Ryzen 5 5625Uを採用した機種は3機種ありますが、「ウィルス対策セット」や「相談サービス」などは不要です。その結果、7機種あるHP 14s-fqシリーズの中で、最もおすすめなのは、以下の「HP 14s-fq2012AU」となります。
HPのノートパソコン比較
さて、その他におすすめの機種はあるのでしょうか。
価格.comの人気売れ筋ランキングの上位3つを調べてみます。
1位の HP 15s-eqシリーズは、15インチディスプレイで本体サイズが大きいため持ち運びには少々不便です。通常のモバイルノートパソコンは1.3kg前後に対して、この機種は重さが1.6kgあります。キャンパス内を持ち歩く大学生にはあまりおすすめできません。
価格.com限定 AMD Ryzen5/512GB SSD/メモリ16GB/15.6型/フルHD IPS液晶搭載モデル(ナチュラルシルバー)<マウス付き> |
|
サイズ | 358 × 242 × 17.9 (最薄部) -19.5 (最厚部) mm |
重量 | 1.6kg |
別の機種、3位のHP Pavilion Aero Laptop 13-beシリーズについて調べてみましょう。
今度は6機種が表示されます。
セラミックホワイトとピンクベージュの色違いがありますが、同じスペックです。
したがって、実質的には以下の3機種となります。(価格は2023/3/19時点)
CPU種類 | AMD Ryzen 5 5625U | AMD Ryzen 5 5625U | AMD Ryzen 7 5825U |
CPU Mark | 15,009 | 15,009 | 18,522 |
価格 | 109,000円 | 122,000円 | 144,000円 |
メモリ | 8GB | 16GB | 16GB |
ストレージ | 256GB SSD | 512GB SSD | 512GB SSD |
OS | Windows 11 Home | Windows 11 Home | Windows 11 Pro |
CPU Mark値はどれも 15,000を超えています。
後半の2つの機種は、メモリ 16GB、ストレージも512GBとなっています。
OSについては、Windows 11 Homeと Windows 11 Proの違いがあります。
Microsoftのサイトによると両者の違いは以下の通りです。
OS種類 | Windows 11 Pro | Windows 11 Home |
BitLocker によるデバイス暗号化 | Yes | No |
Windows 情報保護 (WIP) | Yes | No |
プロセッサ要件 | 1 ギガヘルツ以上の速度で、互換性のある 64 ビット プロセッサ上に 2 つ以上のコアを搭載。 | 1 ギガヘルツ (GHz) 以上で 2 コア以上の64 ビット互換プロセッサ |
企業利用のためのセキュリティ機能が強化されているのみで、プロセッサ(CPU)などのシステム要件については大きな違いはないようです。
こうなると、CPU Mark値が18,522のAMD Ryzen 7 5825Uを搭載し、メモリ 16GB、ストレージ512GB SSDのHP Pavilion Aero 13-be1000(セラミックホワイト / ピンクベージュ)は、お買い得な機種となります。
おすすめ機種は?
以上のことから、HPのノートパソコンのおすすめ機種は2つに絞れます。
MacBook Air M2のスペックと比較してみましょう。
製品の価格については調査時点の参考価格です。販売する時期によって、付属品が変わったり、キャンペーン割引が適用されたりして価格は頻繁に変動します。
最新の情報は、HPのサイトで確認ください。
機種 | HP 14s-fq2012AU | HP Pavilion Aero 13-be1000 | MacBook Air M2 |
CPU種類 | AMD Ryzen 5 5625U | AMD Ryzen 7 5825U | Apple M2 8 Core 3500 MHz |
CPU Mark | 15,019 | 18,522 | 15,330 |
メモリ | 8GB | 16GB | 8GB |
ストレージ | 256GB SSD | 512GB SSD | 256GB SSD |
ディスプレイサイズ | 14.0インチワイド・フルHDブライトビュー・IPSディスプレイ | 13.3インチワイド・WUXGA非光沢・IPSディスプレイ | 13.6インチ Liquid Retinaディスプレイ |
本体サイズ | 32.4 x 22.5 x 2.1cm | 29.8 × 20.9 × 1.8cm | 30.4 x 21.5 x 1.1cm |
重量 | 1.33kg | 957g | 1.24kg |
バッテリー駆動時間 | 最大9時間30分 | 最大11時間 | 最大15時間のワイヤレスインターネット |
オフィスソフト | なし | なし | なし |
Windows | Windows 11 Home | Windows 11 Pro | macOS |
価格(2023/3/19時点) | 84,800円 | 144,000円 | 164,800円 |
以下にそれぞれの機種に関する注意点を補足します。
おすすめ機種(1) HP 14s-fq2012AU
HP 14s-fq2012AUは、価格をとにかく安く抑えたいという方におすすめです。
良い点 | 気をつけたほうがいい点 |
・価格 (このスペックで6万円以下) | ・本体の大きさ、重さ
・バッテリー駆動時間 (9時間30分) ・オフィスソフトは含まれていない |
おすすめ機種(2) HP Pavilion Aero 13-be1000
HP Pavilion Aero 13-be1000は、予算に余裕があり、軽量パソコンが欲しい人におすすめです。
CPU、メモリ、ストレージの各スペックもHP 14s-fq2012AUに比べて相当高くなっています。
おすすめ機種(3) MacBook Air M2
MacBook Air M2は、HPのノートパソコンではありませんが、さらに予算があり、デザイン・機能性を追求したい人におすすめです。
iPadとの連携も可能で、キャンパスライフは更に充実したものになります。
購入時の注意点
いずれの機種もオフィスソフトは付属していません。
Word, Excel, PowerPointなどのMicrosoft Office製品が必要な場合には、以下の3つの選択肢があります。(#1は大学生の場合のみ)
1.大学で一括購入しているライセンスを無料で利用する
2.パソコン購入時にオプションをつけて同時に購入する
(HPの場合は、Microsoft Office Home & Business 2021が 23,100円)
3.Microsoft 365 Personalをサブスクリプション契約する
(12,984円/年 複数のデバイスで利用する場合にはお得)