はじめての航空会社ラウンジ|デルタ航空のスカイクラブを体験してみた

Delta Sky Club フランス・海外旅行

飛行機の旅をより快適にするために、多くの航空会社が特別な利用者向けにラウンジでのサービスを提供しています。本記事では、デルタ航空のラウンジ「スカイクラブ」を取り上げ、空港ごとの食事の内容や設備について比較します。

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航空会社ラウンジを利用するには?

一般にエコノミーチケットの利用者が空港でラウンジを利用する場合には、羽田空港国際線にあるTIAT LOUNGEやSKY LOUNGEや、成田空港にあるIASSのような有料ラウンジを使うのが普通でしょう。

一方、航空会社ラウンジは、こうした有料ラウンジよりも上質なサービスが提供されます。広々とした空間で、食事や飲み物が提供され、施設によってはシャワールームやワークスペース、仮眠エリアが提供されます。

しかし、航空会社ラウンジは、フライトを利用するだれでもが利用できるわけではなく、通常、以下のようなメンバーに限定されます。

1. ビジネスクラスとファーストクラス利用者

ビジネスクラスとファーストクラスの搭乗者は、航空会社ラウンジの一番の対象者です。さらに、ファーストクラスの搭乗者には、ビジネスクラスのラウンジよりもさらに豪華なサービスが提供される専用ラウンジが用意されています。例えば羽田空港国際線にあるJALファーストクラスラウンジや、ドバイにあるエミレーツ航空のファーストクラスラウンジなどがそれらに該当します。

2. 上級会員

航空会社のマイレージプログラムで一定のステータス(例:スターアライアンスゴールド、ワンワールドサファイアなど)を持っていると、エコノミークラス利用時でもラウンジが利用可能です。


その他にも利用はかなり制限されますが、一部の航空会社では、エコノミークラス利用者でも航空会社ラウンジを有料で利用できることがあります。

例えば、羽田・成田のJAL国際線の「サクララウンジ」は 事前予約必須で 8,250円、ANAの国際線の「ANAラウンジ」は、事前予約で 8,000円、当日申込で12,000円です。

プライオリティ・パス」「ダイナースクラブカード」「アメックス・プラチナ」などの特定のクレジットカードやプログラムに加入していると、空港ラウンジが利用できますが、多くの場合は、航空会社のラウンジではなく、TIATのような独立系の共同利用のラウンジがほとんどとなります。

さて最近、立て続けに3つの航空会社、合計6つの航空会社ラウンジを利用する機会がありました。一口に航空会社ラウンジといっても、そのサービス内容は大きく異なります。まずは、デルタ航空で体験した3つのラウンジについて、以下に特徴を挙げていきます。

デルタ航空のラウンジ「スカイクラブ」

デルタ航空に最初に目をつけたのは、「羽田空港にデルタ航空の新ラウンジがオープン!」という記事でした。その記事の最後に「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード(以下、デルタ・アメックス・ゴールドカード)の入会でゴールドメダリオン会員資格が入会後すぐに獲得可能」というお知らせを目にしたことが、航空会社ラウンジに興味をもったきっかけでした。

JALやANAでは、年間何十万マイルも貯めないとラウンジが使える上級会員にはなれません。上級会員の永久資格を得るために、1年間、「マイル修行」を行う人たちがいるのはご存知の方もいることでしょう。(参考:損して得取れ!JAL【ダイヤモンド修行】

そうしたマイル修行をせずとも、航空会社ラウンジの利用権利が手に入るのが、「デルタ航空」+「AMEXゴールドカード」の組み合わせです。

直近で米国出張の予定が見えていたので、航空券アップグレードの期待も抱きつつ、デルタ・アメックス・ゴールドカードに入会し、デルタ航空のラウンジを体験しました。

羽田空港第3ターミナルのスカイクラブ

まず最初に体験したのが、出発時の羽田空港です。羽田空港第3ターミナルにある「デルタ スカイクラブ」は、2022年7月にオープンし、私が「航空会社ラウンジ」というものに関心を持つきっかけとなったラウンジです。(参考:デルタ航空 羽田空港に 「デルタ スカイクラブ」開設

延床面積 867平方メートルの空間に様々なタイプの座席を用意しています。

さて、食事についてですが、これはいい意味で期待を裏切られました。

アメリカの航空会社のラウンジと聞いても、ユナイテッド航空やアメリカン航空のエコノミークラスの機内食を何十回も経験している身からすると、内容については多少懐疑的だったのです。しかし、実際に体験してみると、じゅうぶん合格点と言えると思いました。

羽田空港のデルタスカイクラブ デルタ航空のスカイクラブは、第3ターミナルの114番ゲート付近の5Fにあります。
スカイクラブからの景色 ラウンジはターミナルの端のほうなので、本来は開けた景色が見えるはずですが、この日は窓際の端の方のカウンター席しか空いていなかったので、JAL機が並ぶ様を横からみる形になりました。
ラウンジの食事 逆光で色味が悪くなってしまいましたが、カップのちらし寿司、サラダ、チキンカツ、サーモンとチーズのクロワッサンサンドなどが提供されていました。
デルタスカイクラブの食事 フルーツ、わらび餅、数種のミニケーキとカフェラテ。もちろん各種アルコール、ノンアルコールドリンクも用意されています。

 

デトロイト空港のスカイクラブ

デトロイト空港はデルタ航空のハブ空港の1つであり、空港内に5ヶ所のスカイクラブが用意されています。今回は国内線への乗り継ぎだったので、国内線ターミナルのスカイクラブを利用しました。

デトロイトのスカイクラブ 国内線スカイクラブの内部
食事の内容もいかにもアメリカ人好みという感じで、日本人には食欲をそそられるものはあまりありません。機内食を食べたあとで、おなかいっぱいということもあり、サラダとブラウニーと飲み物程度で済ませました。

国際線ターミナルのスカイクラブと異なり、「アメリカ国外へ旅行する人向けに旅のワクワク感を醸し出す場所」というよりは、「日常生活で米国内の移動手段として飛行機を利用する人が、ちょっと休憩するのにふさわしい場所」というイメージでした。

ボストン・ローガン空港のスカイクラブ

ボストンのローガン国際空港には、3つの「スカイクラブ」と 2025年3月にオープンしたばかりの「デルタ・ワン ラウンジ」(後述)があります。

さて、ボストンのスカイクラブの様子ですが、結論からいうと、合格点、当たりのラウンジです。ボストン空港では、最初のフライトの1時間前を目安にラウンジがオープンします。早朝5時前にオープンしたもかかわらず、ホテルのビュッフェ朝食並の品揃えが用意されています。

ボストンのラウンジ 広々とした空間に、ゆったりとしたソファーが配置されており、まわりとの距離をあまり気にせずくつろぐことができます。
マフィン、クロワッサン、ベーグル、パウンドケーキ、クラッカーなどが並んでいます。
変わったところでは、フムス(ひよこ豆のペースト)や、Ancient grain overnight oats(古代穀物を一晩寝かせたオートミール)、ゆでたまごなどが並んでいます。
食事 早朝だったので、ヨーグルト、ソーセージ、クロワッサン、フルーツで軽めに済ませました。

羽田(HND)、デトロイト(DTW)、ボストン(BOS)のスカイクラブを比較してみて、同じ航空会社のラウンジでも、国や地域によってサービス内容に違いがあることがわかりました。

デルタ・ワン ラウンジについて

さて、ボストンのスカイクラブの項目の冒頭にでてきた「デルタ・ワン ラウンジ」について補足します。

「デルタ・ワン」とは、デルタ航空の長距離国際線の最上位クラスの名称です。定義上はビジネスクラスに該当しますが、サービス内容は他の航空会社のファーストクラスに相当します。(参考:デルタ・ワンについて

デルタ・ワン ラウンジは、このデルタ・ワンの乗客のためだけにサービスを提供するラウンジで、ニューヨークJFK空港、ロサンゼルス国際空港にあります。そして、2025年3月に第3の「デルタ・ワン ラウンジ」がボストン空港にオープンしたのです。(記事:デルタ航空、ボストン・ローガン国際空港に3つ目の「デルタ・ワン ラウンジ」をオープン

デルタ・ワン ラウンジ

ボストンのスカイクラブのサービスがとても良かったため、それを更に上回るボストンの「デルタ・ワン ラウンジ」にもかなり期待が持てます。もし東海岸からの米国発日本着の便に乗る機会があれば、ぜひアップグレードしてデルタ・ワンに乗り、デルタ・ワン ラウンジも体験してみたいものです。

デルタ航空は現在、ラウンジの強化計画を強力に推進しており、2025年5月には、シアトル・タコマ空港にも第4のデルタ・ワン ラウンジを新設するそうです。(記事:デルタ航空、ラウンジ施設を拡張 シアトルに「デルタ・ワン ラウンジ」を新設

次に米国に行く機会があれば、ぜひ他の都市のデルタ スカイクラブも体験してみたいと思います。