格安SIMを選んでいく中で、「あれはできるのか?」「これはできるのか?」と様々な疑問が出てきます。「料金体系」「通信速度」「キャリア回線」などについての好みです。ユーザーがもつ「希望」について、すべて叶えてくれる格安SIMがあるのか調べてみました。
格安SIM選び 4つのポイント
格安SIMを本格的に試してはや1年が経ちました。試した格安SIMは実に9社。
試していく中で、いろいろな疑問や希望がでてきました。
「安くて、イマイチの格安SIM」は世の中にたくさん出回っていますが、ほしいのは「安くて、とても良い」格安SIMです。何十種類と世に出回っている格安SIMですが、「安くて、とても良い」格安SIMは、実は数種類しかありません。
「安くて、とても良い」ものを探し続けた私の格安SIM選びには、大きく4ステップがありました。
- 月額料金
- 通信速度
- キャリア回線
- 料金体系
最終的にたどり着いた結論は どの格安SIMだったのでしょうか?
結論を急ぐ前に、それぞれの希望がどのようなものだったか具体的に見てきましょう。
月額料金(とにかく月額料金を安くしたい)
格安SIMを検討するときの最初のきっかけは、月額料金でしょう。「たいしてデータを使っていなのに、携帯電話料金に毎月7,000円近く払うのはもったいない」というのが理由の大部分ではないでしょうか。
UQmobileやY!mobileなどの大手キャリアのサブブランドSIMを使っている場合でも、毎月3,000円〜4,000円かかります。この物価高の中、更にもっと安くできないかと考えるのは家計防衛的にも自然な流れです。
月間データ使用量が20GB以下ならdocomoのahamoに移行するのもアリでしょう。
データ使用量がさらに少なくて月間3GB以下なら、LINEMOやpovo 2.0などの 大手キャリアのサブブランドもありますし、MVNO事業者の格安SIMも何十種類もあります。
以下に挙げる他の要素を気にしなければ、光回線とのセット割や、値引きキャンペーンなどをみて、選ぶこともできます。その手の格安SIM選びのブログ記事は多数出回っています。
通信速度(不便でない程度の速度がほしい)
格安SIMに求めるものが月額料金だけではない場合、次に気になるのが通信速度です。
いくら月額料金が安くなるとはいえ、通信速度が遅くなることで、不便になっては意味ありませんし、かえってストレスになります。「安かろう、悪かろう」では格安SIMに乗り換える意味がないのです。
<格安SIMの種類による通信品質の違い>
大手キャリアのサブブランド | MVNO系格安SIM | |
格安SIMの例 | ahamo, UQmobile, Y!mobile, LINEMO | mineo, IIJmio, 日本通信SIMなど |
通信品質 | どの場所でも、どの時間帯でも、ある一定通信速度が保証されている | 場所によってつながらないものもある。
時間帯によって通信速度が極度に遅いものもある。 |
MVNO系格安SIMでは、料金が安くなるかわりに、この「通信品質」を犠牲にしているケースが多々有り、契約する前によく調べておくことが重要です。
スマホの用途ごとに必要な通信速度の目安は、以下になります。(出典:ノジマ)
用途 | 速度 |
メールやSNSのメッセージ受信 | 128Kbps〜1Mbps |
WebサイトやSNSの閲覧 | 1Mbps〜10Mbps |
動画視聴(YouTubeなど) | 3Mbps〜25Mbps |
オンラインゲーム | 30Mbps〜100Mbps |
例えば動画視聴をしたいのに、日中の平均通信速度が3Mbps以下の場合には、動画はカクカクとして視聴できません。日中の混雑時間帯に 通信速度が1Mbpsにも満たないような格安SIMは、ランチ時のQRコード決済さえ支障がでるでしょう。
いくら月額料金が安くても、利用にストレスを感じるような格安SIMは避けたいところです。
キャリア回線(docomo回線がほしい)
「月額料金」「通信速度」の他に、キャリア回線を指定したくなる場合もあります。
「電波が最もつながりやすいのはdocomo回線」という噂が昔ありました。登山などで山中深くに出かける人、あるいは沖釣りで陸から離れた沖合に出かける人などは、万が一のときに携帯電話がつながるかどうかが生死の分かれ目になる場合があります。そのため「 docomo回線を選んでおけば遭難しにくい」という都市伝説のような噂が広まったのです。
auやSoftBankの通信エリアも、ここ10年で相当広がっているので docomoとの差もほとんどないのでは?と思っていました。
しかし、山中や海上などの特殊な場所では、現在でもdocomo回線が有利なようです。
実際に海上でdocomo, au, SoftBankの3回線を試した結果がこちらです。
オーシャン東九フェリーでWi-Fi通信はつながるのか?海上通信したいときの格安SIMのおすすめは
しかし、docomo回線も 万能ではなく、何年かに一度は通信障害を起こすことがあります。docomo回線の格安SIMだけに全面依存するのは 万全ではないかもしれません。その場合は、キャリアが異なる格安SIMでデュアルSIMにする方法があります。そのような場合でも、docomo回線は持っておきたい格安SIMの1つであることは確かです。
柔軟な料金体系(5GB-10GBの中容量で安くしたい)
「月額料金が安い」「通信速度がある程度ほしい」「docomo回線がいい」と来たところで、最後の難関は料金体系です。
実は、多くの格安SIMが 月間データ使用量が3GBのライトユーザーか、15GB or 20GBのヘビーユーザーを対象にした料金体系を組んでいます。
大手キャリアのサブブランド格安SIMにおいては、その傾向が顕著です。
会社名 | 3GB | 5GB-10GBの中間データ容量のプランがない! | 15GB | 20GB |
Ahamo | 2,970円 | |||
UQmobile | 1,628円 | 2,728円 | ||
Y!mobile | 2,178円 | 3,278円 | ||
楽天モバイル | 1,078円 | 2,178円 | ||
LINEMO | 990円 | 2,728円 |
この場合、3GB未満にして毎月 1,000円未満に抑えるか、 20GB以下にして3,000円近くにするかの選択を迫られます。
例えば毎月 5GB〜10GBのデータ使用量で、1,000円台の格安SIMを探そうとしたとたんに、難易度が上がります。
さて、そのような格安SIMは存在するのでしょうか?
9社を比較した結果がこちらです。
本当に使える格安SIMはどれ?人気・注目の9社を実際に使ってみた結果は?