音楽サブスクの2大勢力 Apple MusicとSpotify。
両者には、ユーザー体験において明確な違いがあります。
それは、レコメンド機能の仕組みに起因するものです。
現時点でSpotifyがApple Musicを凌駕するユーザー体験を提供できる理由について説明します。
なぜApple MusicからSpotifyへ移行したのか?
Spotifyのどこがすごいのか?
なぜApple MusicからSpotifyへ移行したのか?
2020/7/18に初めてSpotifyの無料体験をしてからはや1年近く経ちました。
長年使っていたApple Musicとサヨナラし、3ヶ月の無料体験を経て10/18から本契約、翌 11/8には娘も使いたいというのでDuoプランに、そして妻も使うというので、それから2週間も経たない11/17には、Family Plan に格上げし、毎月 1,480円を払うことになりました。(なんかいつのまにか 1,580円に値上げしていますね)
出典: Spotify
皆さんが音楽配信サービスを比較するときに気にするのは、無料でどこまで聞けるのか?
有料の場合は、楽曲数とか月額料金をまずみることでしょう。
しかし、これらの項目についてだけでしたら、どの音楽配信サービスも似たりよったりで、もはや意味ある差異はあまりありません。
Apple Music
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Spotify
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Prime Music
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料金
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980円
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980円
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追加料金なし
※Amazonプライム加入必須
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楽曲数
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7500万曲
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5000万曲
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200万曲
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無料期間
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3ヶ月
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3ヶ月
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30日
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楽曲数も たいていの人は自分が聞きたいアーティストが入っているかどうかがメインの関心であって、200万曲だろうが5,000万曲だろうが実際はどうでもいいのです。
だいたい、3分の曲が 5,000万曲あったら、3分 x 5,000万=1億5,000万分=250万時間=10万日=285年(!)で、一人の人間が生きている間にすべて聴ける曲数ではないではないですか!(笑)
同じようなサービスなのに、なぜ長年使っていたApple MusicからSpotifyに乗り換えたのか?
それはずばり、Apple Musicでは 新しい音楽の発見という楽しみが感じられなくなり、利用しなくなってきたからです。
Apple Musicにもヒットチャートやプレイリストが公開されていますが、どれを聞いても自分の好みに合わず、長く聞いていられない。本来音楽大好きで、ポップス、洋楽、ジャズ、クラシックと幅広く聴いていたのに、生活から音楽がなくなってしまった。とても悲しいことです。
Spotifyのどこがすごいのか?
そんなとき、Spotifyでも試してみるかと3ヶ月の無料視聴に申し込んでみたら、見事にハマってしまったのです。
Spotifyにハマってしまった理由はなんでしょうか?
それは、質の高いプレイリストの圧倒的な数と、曲やプレイリストを適切なタイミングで提示してくれる強力なレコメンド機能なのではないかと思っています。
2018/2のこの記事(Spotifyのレコメンドロジックについて語り尽くす)にかかれているように、
「Spotifyでズバッと好みの曲を当てられたユーザーは、 その瞬間に畏敬の念を抱く」
まさにそのとおりなのです。
私の場合は、Netflixで韓国ドラマ「キム秘書はなぜ?」にハマった時期があり、その延長でSpotifyでOST(Original Sound Track)を頻繁に聴いていました。するとある時、突然Spotifyが Hansalchayiという韓国の女性シンガーの「Tingling」という曲をオススメしてきたのです。
「Hansalchayi」って誰?
「Tingling」ってなんて読むの?
と思いつつ、再生してみると、スローテンポでささやくようなきれいな声で、それがものすごく心地よい。
よくよく調べてみると、この曲は 韓国の「Poem in A Day 」という2018年の医療ドラマの中で使われていた挿入歌らしいのですが(リスト)、こんなの絶対自分じゃ探せるわけない!Apple Musicでは絶対出てこない!
これが テクノロジーのすごさ、恐ろしさを実感し、Spotifyに畏敬の念を抱いた最初の瞬間でした。
2020/4/2にはこんな記事がありました。
音楽サブスクの2トップ、SpotifyとApple Musicのレコメンドシステムはどう違う?
「機械学習」や「深層学習(デープラーニング)」、いわゆるAIの力でSpotifyの中毒性が増しているようです。こんなことも調べてみました。