ファミコン、プレステ、ニンテンドーDS、Wii、Switch、パソコン、スマホ、タブレット・・・
プレイしたいゲームタイトルによって、購入するゲーム機を選ぶ時代から、大きく変わっています。長年ゲームから離れていた人向けに、「(オンライン)ゲームストア」「クラウドゲームプラットフォーム」など、最新ゲーム業界事情を整理しました。
ゲーム業界:昔ながらのプレイヤー
1.ゲームメーカー
2.ゲーム機メーカー
ゲーム業界:新しいプレイヤー
3.ゲームプラットフォーム
4.ゲーム配信プラットフォーム
5.クラウドゲームプラットフォーム
ゲーム業界:昔ながらのプレイヤー
「スーパーマリオをやりたいからファミコンを買う」
「ファイナルファンタジーをやりたいからプレステを買う」
「どうぶつの森をやりたいからニンテンドーDSを買う」
かつてはそんな時代もありました。
あれから数十年、ゲーム業界は常に変化しているようです。
1.ゲームメーカー
文字通りゲームをつくる会社です。
昔は 「スーパーマリオだったらファミコン」「ファイナルファンタジーだったらプレステ」などゲーム機ごとに有名ゲームタイトルを囲い込みしていましたが、最近ではゲームメーカーも収益を確保するために、できる限りマルチプラットフォーム対応を目指しています。
2.ゲーム機メーカー
有名ゲームを楽しむのに、特定のゲーム機に縛られるという時代でもないようです。
ゲームメーカーがマルチプラットフォーム戦略を進めた結果、手元のパソコン、スマホ、タブレットでもゲームが楽しめる時代になりました。
例えば、RPGの名作「ファイナルファンタジーVII」は、現在は、PlayStationだけでなく、iPhone、Android、Nintendo SWITCH、XBOX向けに提供されています。
ゲーム業界:新しいプレイヤー
「ゲーム機メーカー」と「ゲームメーカー」の関係性だけで業界が語れた20年前と比べ、大きく異なるのが、つぎの3つのプラットフォームの存在です。
3.ゲームプラットフォーム
4.ゲーム配信プラットフォーム
5.クラウドゲームプラットフォーム
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3.ゲームプラットフォーム
PCゲームのプラットフォームとは、PCゲームをダウンロードする場所です。
iPhone用のアプリをダウンロードするときには、App Store、Android用のアプリをダウンロードするときには Google Playを使うのと同様に、WindowsやMacOS用のゲームをダウンロードします。
一番有名なのは、STEAMとよばれるゲームプラットフォームですが、そのほかにも以下のようなものがあります。
PlayStation Plusだけは、残念ながらPCゲームを提供しておらず、PS5もしくはPS4でプレイするゲームのみです。
アメリカのValue Corporationが運営しているプラットフォーム。現在までに3万以上のタイトルが配信されており、インディーズから超大作、RPGからVRゲームまでまんべんなく楽しめる。
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「フォートナイト」のような特定ゲームではサブスクサービスを提供していますが、サイト全体でのサブスクはないようです。
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エレクトロニック・アーツ(EA)が運営するプラットフォーム。
1タイトルずつ購入もできるが、サブスク型の料金は、「EA Play」で月額512円から、最大で「EA Play Pro」の年額 10,644円まで。
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世界的なFPSシリーズ「コール オブ デューティ」も対象になっている
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「エッセンシャル」「エクストラ」「プレミアム」の3種類のサブスクを提供。料金は 毎月支払いの場合「エクストラ」の月額850円から最大で「プレミアム」の年払い 10,250円まで。ランクによってプレイできるゲームの種類が異なります。PCゲームは提供していない。
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こうしたプラットフォームが、単なるゲームソフト1本ずつの販売場所と異なるのは、以下の点です。
- ゲームタイトルが割引価格で購入できることがある。
- プレイヤーの各ゲームのプレイ時間を記録しており、コメントを入れる際にそのプレイ時間とともに表示される(コメントの信憑性)
- まだ製作中のゲームを アーリーアクセスでいち早く試せることがある
- サブスク型で、指定されたゲームタイトルすべてをプレイし放題としているサイトもある
- ゲーム配信や実況機能を提供しているサイトもある
- 詳細については、こちらに解説があります。
【2021】ゲーミングPC買ったらまずはこれ! PC向けゲームプラットフォーム6選!
4.ゲーム配信プラットフォーム
「ゲームを配信する」「配信されているゲーム実況・録画をみる」というのが、新しい楽しみ方でしょう。ゲーム配信プラットフォームとしてもYouTubeがもっとも一般的ですが、その他にも以下のようなサービスがあります。
サービス名
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サービス内容/キャッチコピー
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言わずとしれた世界最大の動画配信サイト
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株式会社 CyberZが提供するゲーム配信特化型のライブ動画プラットフォーム
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Amazon.com, Inc.が提供している配信用プラットフォーム
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株式会社ミラティブが提供。スマホ動画を生配信してコミュニケーション
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株式会社DouYu Japanが提供するライブ動画配信プラットフォーム
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詳細については、こちらに解説があります。
5.クラウドゲームプラットフォーム
「クラウドゲームプラットフォーム」とは、ゲームの実行をクラウド上ですべて行い、ユーザーの手元にあるデバイスに映像と音声のみを届ける(ストリーミングする)サービスです。一見すると巨大IT企業のサービスがひしめき合っているように見えますが、日本でサービスを提供しているのは、いまのところNVIDIAの「GeForce Now」のみです。
MacOSのユーザーは、ネイティブOS上でプレイできるゲームはWindowsOSにくらべて極めて少ないですが、クラウドゲームプラットフォームを利用すると、MacではプレイできないWindows用ゲームでも楽しむことができます。
米国の大手半導体メーカーNVIDIAが提供するサービス。日本では、Softbankとauがアライアンス・パートナーとしてサービス仲介しています。Softbankやauの通信回線を利用していなくても、このサービスは利用できます。
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Microsoftによるゲームと動画配信サービス。
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Googleによるゲームと動画配信サービス。
日本ではサービス提供はありません。
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2021/3/1より米国のみで正式提供されはじめたサービス。日本ではサービス提供はありません。
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Facebookによるゲームと動画配信サービス。日本ではサービス提供はありません。
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少し古い記事ですが、解説記事が以下にあります。
大手クラウドゲームプラットフォーマーの 戦略とクラウドゲームの今後 (2020/11/27, 情報通信総合研究所)
ゲーム市場で存在感をなくしつつある「Google Stadia」の現在 (2022/2/21, 4Gamer.net)