NURO光にWi-Fi 6ルーター WSR-3200AX4Sを導入し、快適なネット生活を送れると喜んでいた矢先、突然速度低下に見舞われました。よくよく調べてみると原因は、Wi-Fi中継機のようです。Wi-Fi中継機による速度低下にWPA3で対処する方法を説明します。
夜間に謎の速度低下!その原因は?
Wi-Fi中継機による速度低下の仕組み
Wi-Fi 6ルーターでの対処法(WPA3の活用)
夜間に謎の速度低下!その原因は?
夜、Mac miniで自室で作業していたところ、急にパソコンが重くなりました。
Googleのスピードテストで測定すると20Mbpsもでていません。
「先日インストールしたウィルスソフトの影響か?」と思い、ウィルスソフトをいったん止めてみましたが状況にまったく変化はありません。
念のため iPhoneSE(第2世代)で測定したところ、こちらも 70Mbps以下という低い数値。
Mac mini (M1, 2020) | iPhoneSE(第2世代) |
先日、Wi-Fi 6ルーター WSR-3200AX4Sを導入した直後に記録した500Mbps超えと比べると目も当てられない数字です。
「これが、世間で騒がれているNURO光の夜間速度低下なのか?」
と少々焦ります。
更に念には念をということで、Macbook Air (M1, 2020)で測定すると 、なんと500Mbps以上出るではないですか!
Mac mini (M1, 2020)
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iPhoneSE (第2世代)
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Macbook Air (M1, 2020)
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2020/11発売 | 2020/4発売 |
2020/11発売
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802.11ax (Wi-Fi 6) | 2×2 MIMO対応 802.11ax (Wi‑Fi 6) |
802.11ax (Wi-Fi 6) |
20Mbps以下
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70Mbps以下
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500 Mbps以上
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3機種ともWi-Fi 6に対応しているのに、速度に差が出ます。
この症状は不可思議です。
少なくともMacbook Airが高速である以上、これは、NURO光の回線の問題ではないと気づきます。
そこで思い当たったのが・・・
「Wi-Fi中継機」 です。
浴室でWi-Fiがつながらないから、という理由で導入したバッファローのWi-Fi中継機 WEX-733DHP。
夜間だけ電源が入るようにと、コンセントタイマーとセットにして設置したのでした。
Wi-Fi中継機 WEX-733DHP
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コンセントタイマー
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Macbook Air (M1, 2020)だけ速度が低下しないのが謎ですが、その謎を追求する前に、Wi-Fi中継機による速度低下の理由を見てみましょう。
Wi-Fi中継機による速度低下の仕組み
バッファローのWi-Fi中継機WEX-733DHPの仕様で説明します。
今回の問題は、Wi-Fi中継機のSSIDが、大元のWi-FiルーターのSSIDと同じものを引き継いでいることによって起こります。
本来なら、1Fにあるクライアント端末は、Wi-Fiルーターに直接接続にいけば 500Mbps以上の速度がでます。
しかし、同じフロアに、Wi-Fi中継機をおいたことで、その中継機が発するSSIDに接続にいったのでしょう。
わざわざ迂回ルートを通ることで、速度が低下したと思われます。
Wi-Fi中継機を設置したことで、わざわざ迂回ルートで通信することになっています。 |
夜間だけとはいえ、これでは、Wi-Fi 6ルーターを導入した意味がまったくありません。
Wi-Fi 6ルーターでの対処法(WPA3の活用)
なにかいい方法がないかと思案します。
思いついたのは、WPA3プロトコルの活用です。
Wi-Fi 6ルーターには、「WPA3」という暗号化強度を増したプロトコルがあります。
こちらは、WPA2のSSIDとは別のSSIDが振られています。
BUFFALOの場合、初期値では「(SSID名)-WPA3 」という名前が振られています。
WPA3は、Wi-Fi 6の規格であり、Wi-Fi 5までしか対応していないWi-Fi中継機では、SSIDを引き継いで、通信を中継することができません。
したがってWi-Fi中継機経由で通信してほしくない機種は、すべてこちらのWPA3接続のSSIDを登録することにします。
Wi-Fi中継機につなぎたくないクライアント端末は、WPA3のSSIDを登録します。
Wi-Fi中継機の電源がONになっても、WPA3のSSIDは発信しないので、迂回ルートで通信が起きることはありません。
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これによって、以下のように2Fのルーターから離れた1Fでも、速度低下を避けることができました。
<WPA3のSSIDに登録した後の通信速度>
Mac mini (M1, 2020) | iPhoneSE(第2世代) |