初心者のワイン選びの強力な味方「Vivino」。日々のワイン選びにはVivinoで十分ですが、選んだワインについて理解を深めるとワインをより楽しめます。しかし、専門家が書いた堅苦しいワイン本を必死に読んでもちっとも楽しくありません。ワインを楽しむために役立つ本 3選を紹介します。
楽しむワインの基本を学ぶなら
「図解 ワイン一年生」
庶民が知らない高級ワインの世界をエンタメで
「神の雫」
苦労した選んだワインを詳しく知るには
「日本ソムリエ協会 教本」
「図解 ワイン一年生」
ワインの専門家が書くワインの本は、間違いはないんだろうけれども、どうも読んでいて楽しくないというのが正直なところ。
それに比べてこの本は、難しいことをできるだけわかりやすく、ところどころ漫画を織り交ぜながら説明しているので初心者にもとっつきやすいと思います。
赤ワインなら「カベルネ・ソーヴィニヨン」「ピノ・ノワール」「メルロー」「シラー」「グルナッシュ」
白ワインなら「シャルドネ」「ソーヴィニヨン・ブラン」「リースリング」
などといった、ぶどうの品種を漫画キャラで擬人化してわかりやすくしたのは斬新です。
「世界一かんたんなワインの教科書」というのも、あながち間違っていはいないでしょう。
ワイン選びの基本となる
・ぶどうの品種
・産地(旧世界、新世界)
をもれなく押えているので、「手っ取り早くワインの世界の全体像を知りたい」という方にはおすすめです。
よほど評判がよかったのか、第2弾として「図解 ワイン一年生 2時間目 チーズの授業」も出版されています。
たしかに チーズはワインをより楽しむために欠かせないアイテム。
チーズも種類が豊富で、どのチーズをどのワインと組み合わせるかで、おいしさもまったく変わってしまいます。
いわゆる「マリアージュ」というやつです。
参考記事)ワインとチーズのマリアージュ チーズを知るとワインはもっと楽しくなる!
「神の雫」
亜樹 直 作、2005年発売の本作は、2009年には 亀梨和也主演でテレビドラマ化もされていますので、ご存知の方もいるでしょう。
「ソムリエ見習いの紫野原(しのはら)みやびは、知ったかぶりのお客の間違いを指摘し、その客を怒らせてしまった。しかし、その客の連れとして来ていた神咲雫(かんざき・しずく)のみごとなデキャンタージュによって救われる。実は彼は世界的に有名はワイン評論家、神咲豊多加(かんざき・ゆたか)の息子であった――。神の気まぐれが生み落とした“一本のワイン”を巡る、罪深き人間たちの物語が始まる。」 |
第1巻から、一気に引き込まれます。手元にあれば第10巻くらいまでは、一気読みしてしまいます。
この本のすごい点は、こむずかしいワインの世界を誰もが楽しめるエンターテイメントにしたてあげたところです。
難解な内容を、情報量を落とさずわかりやすく伝えるのは、日本のマンガが得意とするところ。
「ロマネ・コンティ」
「シャトー・ムートン・ロートシルト」
「エシュゾー」
など、庶民がふだんあまり接することがない、いわゆる「高級ワイン」について詳しくなれます。
有名なワインがどういう由来や特徴があって、どう評価されているのかというのは、ワインに詳しくない初心者でもマンガを通して理解できます。
一方、普段使いのワインについての紹介は 全体の比率の中では低めです。(まったく取り上げられていないわけではありませんが、エンタメなので高級ワインのほうがストーリーが華やかになるからでしょう)
全部で48巻もあり、新品で揃えていくととそれなりの値段になりますが、中古をBOOKOFFで揃えていくと、格安で手に入ります。私は一冊 120円で手に入れました。
「神の雫」で取り上げられたワインが、実際いくらするのか、下世話な話を調べてみたのが以下の記事です。
参考記事)神の雫 掲載ワインは一体いくらするのか?Vivinoで調べてみた!
日本ソムリエ協会 教本
一般社団法人 日本ソムリエ協会が毎年出版している書籍。
29.5 x 21 x 2.5 cmの大型本。ワインの百科事典といったほうが近いかもしれません。
ソムリエ、ワインエキスパート試験のための正式な教本であり、全ての問題はこの本から出題されるので、試験を受ける方には必須の本です。一般価格で5,880円、会員価格でも4,400円もします。
その年の試験が終わってしまえば不要になる本ですので、古い年次の本であれば、1,000円ちょっとでメルカリで買えます。
正直いうと、この本は、前に紹介した2冊にくらべて、とっつきにくい非常に堅苦しい本です。
中身は、主要な生産国ごとに、ワインの歴史、気候風土、ブドウ品種、醸造法、格付けワインの種類などが網羅されています。
ソムリエ、ワインエキスパートを目指す人なら別ですが、一般人が、普段から開いて勉強するという本ではありません。
どちらかというと、なにか良いワインを購入し、そのワインの産地や特徴について詳しく調べたくなったら開いてみる。
そして「へぇー、こんなワインだったんだ!」とその由来を噛みしめながら、ワインも味わうといった感じです。
「ちょっと初心者を卒業できたかも」、といった気分を味わうために使う本です。