Macのキー操作に慣れた人には、Windowsパソコンとのキー配列の違いは、地獄のような苦しみです。この問題を解決するための、Windowsパソコンを”Macキーボード風”にカスタマイズする方法を説明します。
公私ともにMacで暮らしてはや5年。
もう一生Macで暮らそうと思っていた矢先に、転職先で支給されたパソコンが まさかのWindows。
特殊キーの配列がまったく異なり、生産性が下がりまくりです。
日本語/英語の入力切り替えようとしても、どこを押したらよいのかで迷いまくり、
ショートカットキーでコピペしようとおもったら、Windowsメニューが立ち上がるなど、予想外の動きの連続で仕事になりません。
仕方なく、Windowsキー配列の軍門に下ろうかと迷いましたが、悪戦苦闘の末、Macのキー配列に近づける方法を編み出しましたので紹介します。
1.MacとWindowsのショートカットの違い
2.日本語入力切り替えの再設定
3.特殊キーの再設定〜Microsoft PowerToys
1.MacとWindowsのショートカットの違い
まずは、MacとWindowsにおいて、生産性を大きく左右するショートカットキーの組み合わせの違いからおさらいです。Macにおいては Commandキーが主要ショートカットで多用されるのに対して、Windowsでは、ショートカットのカテゴリーによってCtrlキーだったり、Altキーだったり、Windowsキーだったりしてバラバラです。
操作
|
Mac
|
Windows
|
|
1
|
コピー
|
command + C
|
Ctrl + C
|
2
|
カット(切り取り)
|
command + X
|
Ctrl + X
|
3
|
ペースト(貼り付け)
|
command + V
|
Ctrl + V
|
4
|
直前のコマンドを取り消す
|
command + Z
|
Ctrl + Z
|
5
|
保存
|
command + S
|
Ctrl + S
|
6
|
日本語・英語入力切替
|
Ctrl + Space
|
半角/全角 キー
|
7
|
アプリ切替
|
command + tab
|
Alt + Tab
|
8
|
選択画面スクショ
|
command + Shift +4
|
Windows + Shift + S
|
Macのショートカットに慣れている人が、これらをWindowsOSのWindowsキーボードで操作するとどうなるでしょうか?
検討しなければならないのは以下の3点です。
1.日本語/英語入力切り替え
2.文字列操作(カット、コピー、ペースト、保存など)
3.アプリ切り替え
1.日本語/英語入力切り替え
これがおそらく最初に面食らうポイントです。明らかにキーの位置が異なり、Windowsキーボードで同じような操作を行うと、”Caps Lock” + “Space”という全く意味のない操作になってしまいます。
Mac(日本語配列キーボード)
|
Windows(日本語配列キーボード)
|
Ctrl + Space
|
半角/全角 キー
|
2.文字列操作(カット、コピー、ペースト、保存など)
こちらは、Windowsキーボードでは Ctrlキーが遠すぎます。Mac日本語キーボードで 小指で近くのCommandキーといっしょに、C/X/V/Z/Sなどを叩いていた人には、Ctrlキーの位置をより内側に近づけたいものです。
Mac(日本語配列キーボード)
|
Windows(日本語配列キーボード)
|
Command + C/X/V/Z/S
|
Ctrl + C/X/V/Z/S
|
3.アプリ切り替え
こちらは幸運にも、MacでのCommandキーの位置と、WindowsでのAltキーの位置が同じため、変更の必要がありません。
Mac(日本語配列キーボード)
|
Windows(日本語配列キーボード)
|
command + tab
|
Alt + Tab
|
したがって、「日本語英語入力切り替え」と「文字列操作ショートカット」のための特殊キーの再設定さえできれば、操作性がMacに近づき、特殊キーを探してまごつかなくてすみそうです。
そのやり方について説明します。
2.日本語入力切り替えの再設定
まず大事なのは、日本語/英語の入力切り替えです。MacとWindowsではキーの割当てが全く異なっています。もっとも難しいとおもったのがこちらですが、意外にもWindows10が持っている機能で対処できます。手順は以下の通りです。
Windowsの設定で右下の「時刻と言語」を選択します。
|
|
左ナビから「言語」を選択します。
|
|
右のメニューの中から「キーボード」を選択します。
|
|
「入力言語のホットキー」をクリックします。
|
|
右下の「キーシーケンスの変更(C)」をクリックします。
|
|
左側の「入力言語の切り替え」で
上から2つ目の「Ctrl+Shift(C)」にチェックをいれます。
|
3.特殊キーの再設定〜Microsoft PowerToys
こちらは 残念ながらWindows OSが持っている機能では対処できません。
まだ正式リリースではありませんが、GitHubプロジェクトで提供されている無料ツール「Microsoft PowerToys」を使います。
2022/4/7現在の最新バージョンは、Release v0.57.0。
こちらからダウンロードできます。
プロジェクトページの一番下の段にある、exeファイルをダウンロードします。
(PowerToysSetup-0.57.0-x64.exe)
インストール後に、PowerToysを起動し、左ナビから「Keyboard Manager」をクリックします。
Keyboard Managerで中段の「キーの再マップ」をクリックします。
|
|
左側の「物理キー」の下の”+”をクリックします。
|
|
左側の「種類」ボタンを押すと、「選択したキーボードのキーを押してください」とウィンドウが開くので、変更したいキーを押します。
|
|
次に右側の「種類」ボタンを押して、割り当てたいキーを押します。
|
|
複数の再マップを定義したい場合には、”+”を押して、設定を繰り返します。
|
|
一通り設定が完了したらkeyboard Managerを終了します。
|